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【シリーズ軍縮】 (7)核拡散防止条約(NPT)

核兵器を増やさないために、しかし不平等

 核軍縮の一環として、現時点で核兵器を持っていない国が新たに保有しないようにすることも重要だと考えられました。これを実現しようとしたのが、核拡散防止条約(Nuclear Non-Proliferation Treaty)、略称NPTでした。これは核兵器を保有していない国が新たに保有しないようにし、さらに核施設に対する査察を受け入れさせることで確実に核兵器開発を防止しようとするものでした。

 これは当然ながら、非保有国からの非難を浴びます。というのも、既に核兵器を持ってしまった国に対してはいわばお咎めなしで、非保有国だけが権利を制限されているからです。つまり、力の不平等を受け入れざるを得ないということですね。核兵器を持ったもの勝ち。既得権益の保護。

 このような非難がありながらも、NPTは1970年に発効しました。非保有国にも一定の配慮がなされたからです。

 

軍縮を進める義務:実現性やいかに

 配慮の1つ目は、核保有国に対する義務づけでした。核軍縮を誠実に進めなさい、ということです。もちろん、条約で決めたからといってその通りに進むとは限らないのですが、姿勢だけでも条約に書き込むことでとりあえず一歩前進といえました。

 

原子力の平和利用の保証

 配慮の2つ目は、非保有国に対する原子力の平和利用の保証でした。原子力は、兵器としてのみならず、多様な使い途があります。一番分かりやすいのは、発電です。この利用まで制限されてしまっては、たまったものではありません。そこで、原子力発電などの平和的利用については非核保有国にも保証することが書き込まれました。

 

障害はありながら、しかし最も成功した条約

 NPTはいくつかの例外を除いて、着実に成果を挙げています。例えば南アフリカは核兵器開発を試みていましたが、断念しました。ほかに、韓国やリビアも核兵器開発を断念しています。また、基本的には新たな核兵器開発の試みは行われていないので、拡散防止としてはかなり成功しているといえます。

 例外は、イスラエル、インド、パキスタン、北朝鮮です。これらの国々は、残念ながら、核兵器開発を進めてしまっています。どうして核兵器開発を進めるのでしょうか?理由は2つあります。1つは、敵が持っているから。インドの仮想敵国は中国ですが、中国は核保有国です。だから、インドは核兵器を持とうとしました。パキスタンはインドを敵国としていますから、やはり核兵器を開発します。これを核開発のドミノといったりします。

 もう1つの理由は、攻撃されないため、です。核兵器は1発でも甚大な被害を与えることができるので、強力な反撃の武器になります。そのため、弱い立場の国ほど持ちたがります。中東地域で敵国に囲まれているイスラエル。アメリカ・日本・韓国と直面している北朝鮮。核開発に成功するだけで、国際交渉上優位な立場に立てるようになったともいえます。

 

現在進行形の条約

 NPTは発効から25年後に見直しをすることが定められていました。1995年に実際に見直しをしたあとは、5年ごとにまた見直しをすることになっています。つまり、5年ごとに何らかの成果を出せるように、核保有国は努力をしないといけない、というわけですね。その意味で、NPTは現在もなお軍縮を進めている、現在進行形の条約であるといえます。

 

 

例題

 次のうち、核兵器を開発しようとしなかった国はどれか。

1.イラン

2.イラク

3.パキスタン

4.韓国

 

解答解説

 正解は……どの国も核開発を試みていました(!)。

 

 

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